Claudeデスクトップアプリを用途ごとに分ける。
チャット・Projects・Claude Cowork・Artifacts・Claude Design を含むスイート全体を、アカウント・用途ごとに分離。必要なら Claude Code(CLI)も連動できる Mac 用ユーティリティです。
デスクトップアプリの
スイートを分ける
CLI のプロファイル切り替えは direnv や claude-swap など既存ツールが既によく解決しています。Claude Desktop Switcher(以下 CSW)が担うのはその先、チャット・Projects・Cowork・Artifacts・Claude Design といったデスクトップアプリの作業全体を、アカウント/用途ごとに分けることです。デスクトップで全部こなす方も、Cowork に Claude Code と Claude Design を組み合わせる方も、Cowork とチャットを主に使う方も、用途ごとにまるごと分けられます。必要なら Claude Code も同じ環境に連動。GUI は環境を選ぶだけ、別に開いたターミナルは 1 コマンドで揃います。
分離度のカスタマイズ
既存の設定からどこまで引き継ぐかを選べます。会話を続けたいなら「アカウントだけ分ける」、共通ルールやスキルを使い回したいなら「会話とメモリも分ける」、何も引き継ぎたくないなら「すべて分ける」を選びます。どのモードでもアカウントは分かれます。
局所的な環境の適用
Mac本体のシステム設定を無差別に上書きすることはありません。設定は本ツールから起動したアプリや特定のターミナルタブに対してのみ局所的に適用されるため、対象外の普段の環境へ影響が波及するのを防ぎます。環境間の干渉度は共有設定の内容に依存します。
実際の画面。
環境管理はすべて 1 つの設定ウインドウで完結します。分離・共有の環境を作り、各環境が何を共有しているかを確認し、その場で切り替えられます。
利用シーンと解決する課題
1つのPCの中で環境をどう分けるか。あなたのワークスタイルに合わせて柔軟に分離度を調整できます。
案件・クライアントごとにスイート丸ごと分ける
複数のクライアント案件やプロジェクトを並行する際、会話履歴・Projects の会話やメモリ・Cowork の作業フォルダ・Artifacts が混ざる懸念を避けたい。
「すべて分ける」を選ぶと、何も引き継がずに環境ごと完全に独立し、各環境がそれぞれのアカウントでサインインします。別案件の文脈へ漏れる事故を構造的に防ぎます。
仕事用と個人用を 1 台で分ける(非エンジニア向け)
業務アカウントと個人アカウントを混ぜたくないが、ターミナル操作はしたくない。
環境を選ぶだけで、再サインインなしに別アカウントのデスクトップアプリが立ち上がります。ターミナルは不要、GUI だけで完結します。
用途ごとに分けつつ共通ルールは引き継ぐ
アカウントは用途別に分けたいが、共通の運用ルールや設定は使い回したい。
「会話とメモリも分ける」を選ぶと、Claude Code 側の共通ルール(CLAUDE.md)・スキル・プラグインとツール権限を引き継ぎつつ、会話履歴と自動メモリはこの環境だけにします。アカウントは分かれたまま、設定の二重管理を防ぎます。
研究と開発でアカウントだけ分ける
研究と開発で課金やリソースは分けたいが、これまでの会話やメモリは引き継いで作業を続けたい。
「アカウントだけ分ける」を選ぶと、会話履歴も自動メモリも引き継ぎ、分離するのはアカウントだけです。決済を分けながら、ひとつながりの作業を続けられます。
GUI の分離に CLI を連動させる(開発者向け)
GUI で分けた環境を Claude Code(CLI)側でも同じ環境で使いたい。
GUI で選んだ環境を、別に開いたターミナルの Claude Code(CLI)にも 1 コマンドで連動できます。CLI 単体スイッチャーが既に解決している領域に、GUI 分離との一貫性を足すのが狙いです。具体的な手順は後述のターミナル連携を参照してください。
GUIワークフロー
デスクトップアプリの操作はすべてクリックだけで完結し、ターミナルもスクリプトも要りません。Claude Code(CLI)を同じ環境で使いたいときだけ、1 コマンドで連携します。
インストールと起動
アプリケーションフォルダに入れて起動すれば準備完了です。
環境の作成
ワンクリックで「業務」「研究」など、完全に独立した環境を作成できます。
分離環境で起動
環境を選ぶと、その環境専用の隔離ディレクトリで Claudeデスクトップアプリが起動します。設定を共有する環境は衝突を防ぐため一度に1つずつ開き、別の環境に切り替えるときは先に起動中の Claude を終了します。「すべて分ける」で作った環境は何も共有しないので、起動中の Claude を終了せずに新しいウィンドウで並べて開けます。
ターミナル(Claude Code)連携
アプリ内蔵のターミナルは環境を自動で引き継ぎます。別に開く外部ターミナル(iTerm 等)は、次の 1 コマンドで切り替えます。
環境の一元管理
GUIデータ領域とCLI設定ファイルが、1つの環境のもとで統合的に管理されます。
柔軟な共有設定
新しい環境を作るとき、すべて分ける(推奨・既定)か、会話とメモリも分けるか、アカウントだけ分けるかを選べます。
ターミナル連携
アプリ内蔵のターミナルは環境を自動で引き継ぎます。別に開く外部ターミナル(iTerm2 等)は、次の 1 コマンドで切り替えます。末尾は切り替えたい環境の名前に置き換えます。
eval $(csw env <環境名>)
よくある質問
共有・分離の基準は常に「既存の Claude」。新しい環境は、そこから何を引き継ぎ何を分けるかを選んで作ります。
「共有」「分離」は何に対してですか?
常に「既存の Claude」(あなたの既存環境)に対してです。各項目を、いまの環境と同じものを使う(共有)か、この環境専用に新しく持つ(分離)かを選びます。
「既存の Claude」とは?
普段お使いの既存の Claudeデスクトップアプリと Claude Code の環境です。CSW はこれを基準にするだけで、設定・会話履歴・アカウントのサインイン情報を変更も削除もしません。
既存の設定を別の場所にカスタマイズしていても使えますか?
デスクトップアプリは標準の場所 ~/Library/Application Support/Claude をそのまま扱います。Claude Code(CLI)の設定だけは事情が違います。CSW は標準の ~/.claude を前提にしているため、環境変数 CLAUDE_CONFIG_DIR で設定を別の場所へ移している場合、「既存の Claude」の CLI 側はその移した先を自動では指しません。その場合もこれまでの CLAUDE_CONFIG_DIR 運用はそのまま使え、CSW が勝手に書き換えることはありません。
同じアカウントでも環境を作る必要がありますか?
いいえ。同じ環境を使い続けたいだけなら不要です。いつもどおり起動すれば「既存の Claude」が使われます。CSW は別アカウントや別案件の独立環境を増やすときに役立ちます。
新しい環境を作ると既存の Claude は壊れますか?
壊れません。各環境は専用ディレクトリに分かれており、環境を削除しても既存の Claude には影響しません。
切り替えるたびに再サインインが必要ですか?
いいえ。各環境はアカウントのサインイン情報を自分のディレクトリ内に保持します。初回だけサインインすれば、以後は切り替えても保たれます(分離した項目は新しい環境では空から始まります)。
デスクトップを切り替えるとターミナルも揃いますか?
CSW から開いたアプリの中のターミナルは、最初からそのアプリと同じ環境なので、コマンドは要りません。自分で別に開いたターミナルは普段の環境のままなので、対象の環境名を渡して eval $(csw env <環境名>) を実行して揃えてください。この指定はそのタブだけに効き、普段の環境には影響しません。
複数の環境を同時に開けますか?
「すべて分ける」で作った環境は、起動中の Claude を終了せずに、新しいウィンドウで並べて同時に開けます。何も共有しないので、複数のインスタンスが同じファイルを取り合う衝突が起きないためです。詳細画面に専用の「重複して起動」ボタンが出ます。一方、設定を共有する環境(「会話とメモリも分ける」「アカウントだけ分ける」)は、起動中のインスタンスが共有ファイルに書き戻して切り替えと衝突しうるため、開けるのは一度に1つずつです。別の環境に切り替えるときは、先に起動中の Claude を終了してください。
複数のアカウントを使うのは、Anthropic の規約に違反しませんか?
このアプリは、公式の Claude デスクトップアプリと公式の Claude Code をそのまま使います。アカウントへのサインインは、これまでどおり公式アプリ自身が行い、このアプリがあなたのパスワードやサインインの情報を読み取ったり、保存したり、ほかのソフトに渡したりすることはありません。2026年に、サブスクリプションのサインインを公式以外のソフトで使うことが制限されましたが、このアプリは公式アプリと公式の Claude Code をそのまま使うので、これにはあたりません。Anthropic の利用規約には、いまのところ「1人につき1アカウントまで」といった決まりはありません。ただし規約は予告なく変わります。一方で、アカウントを他の人と共有する、停止されたアカウントの代わりに別のアカウントを使う、利用制限を超えて使うために複数のアカウントをまとめて使う、といった使い方は禁止されています。これらにあたらない範囲で使う責任は、お使いになるご本人にあります。最新の内容は Anthropic の利用規約と利用ポリシーをご確認ください。ここに書いたことは、法律上の助言ではありません。
ログイン情報や会話の中身は、安全に扱われますか?
このアプリはインターネットに接続せず、あなたがどう使ったかを記録して外部に送ることもありません。アカウントへのサインインは公式アプリが行い、このアプリはあなたのパスワードやサインインの情報を読み取らず、パスワードを保管する macOS のキーチェーンにも触れません。このアプリがするのは、公式アプリがどのフォルダを使うかを切り替えることだけです。サインインの情報、アカウントごとのアプリ設定、端末を識別する番号、動かしているあいだの作業状態は、どのモードでも必ず環境ごとに分けて保管します。これらには「共有する」という選択肢そのものがないので、操作を間違えても混ざりません。環境をまたいで共有できるのは、共通のルールやスキル、プラグイン、会話の履歴など、サインインに関わらないものだけです。環境のデータは、あなたの Mac の中に保存されます。これは通常の Claude と同じで、このアプリが新しく安全性を下げることはありません。
公式の Claude が、複数アカウントの切り替えに対応したら?
公式の Claude にも、複数のアカウントを切り替えたいという要望が多く寄せられています。もし Anthropic が公式アプリや Claude Code にこの機能を備えれば、このアプリのこの役目は終わるかもしれません。それが利用者にとっていちばん良い形だと考えています。
技術コラム
CSW をどんな道具で作り、品質をどう保っているかをご紹介します。
「壊さない」ことを最優先にした Rust と Tauri
CSW がいちばん大事にしているのは、いま使っている Claude のデータを壊さないことです。アカウントを切り替えるたびに設定ファイルを入れ替えるので、途中で失敗すれば、会話履歴やアカウントのサインイン情報が消えかねません。そこで、壊すと困る処理は一カ所に集めました。具体的には、環境ごとにデータを分ける、ファイルの置き場所を判断する、いま使っているデータを守る、といった処理です。これらをすべて Rust で書いた共通の部品(crates/core)にまとめ、ターミナルから使う版(csw)も、デスクトップアプリ(crates/desktop)も、この同じ部品を呼び出すだけにしています。危ない処理が一カ所にまとまっていれば、見直す場所もそこだけで済みます。
消す操作では、いま使っているデータの場所だけは、消す対象から必ず外します。共有する設定ファイルを切り替えるときも、元のファイルを一度別の場所へ退避してから、新しいものに差し替えます。Rust を選んだ理由は、こうした守るべき約束を、プログラムを動かす前の準備段階で機械に自動チェックさせられるからです。約束を破るコードを書くと、この段階でエラーになって止まり、配布物を作る工程まで進めません。つまり、決めた約束に反する書き間違いは、世に出る前にはじけます。これをテストと組み合わせて、安全側に倒しています。
GUI は Tauri v2 です。macOS にもともと入っている表示の仕組みである WebKit を借りるので、アプリの中にブラウザの仕組みをまるごと同梱しなくて済みます。そのぶん配布ファイルが小さく、Intel と Apple Silicon の両対応版でも、DMG は約 7MB に収まっています。Apple にアプリの身元を確認してもらう手続きである、コードの署名と公証も、Tauri の標準的な配布の流れで行えます。
macOS のネイティブ UI なら、本来は Apple の Swift と SwiftUI が第一候補です。ただ CSW は、見た目よりも、裏でファイルや設定を安全に入れ替える処理こそが中心で、画面の量は多くありません。だから、その中身の処理が正しいかをコンパイラやテストで確かめやすいことを優先して、Rust と Tauri にしました。作るものが変われば、ふさわしい選択も変わります。
AI エージェントによる自律的な開発との相性
CSW の開発では、複数の AI エージェントを同時に動かし、調査・実装・検証を手分けして進めています。たとえば、あるエージェントが書いたコードを、別のエージェントが「ここは間違っていないか」と批判的に見直します。
このとき、人の好みで言い合っても結論は出ません。そこで判断のよりどころにしているのが、コンパイラの型チェック、書き方の問題を指摘する clippy の警告、テストを走らせる cargo test の合否です。どれも人によって解釈が割れず、通ったか落ちたかが機械の側ではっきり決まります。だから、エージェント同士が議論するときの共通の物差しになります。
Rust は型があり、コンパイルしてから動かす言語です。書いた変更の合否が、早い段階で、しかも細かく返ってきます。この速くて細かい反応が、エージェントが自分で直してまた確かめる、というやり方とよく噛み合います。これは他の言語を否定する話ではありません。人の好みではなく、機械がはっきり合否を出せるものを開発の中心に据えたいから、Rust を選んだということです。
ただし、コンパイルやテストが通っても、それは書いたとおりに動くことの確認にすぎません。そもそも作りたかったものと一致しているかまでは、確かめてくれません。たとえば、ボタンは正しく動くのに、置く場所を間違えている、といったズレは見つけられません。だから、画面を実際に描画して目で確かめる検証や、アプリとドキュメントの食い違いを両方向から突き合わせる監査も、別の関門として併用しています。
デザインと文章の基準を「スキル」として残す
このサイトやアプリの見た目と文章は、思いつきで決めず、リポジトリの中に文章で残した「スキル」と呼ぶ基準に沿って作っています。基準は CLAUDE.md という大もとのファイルを起点に、話題ごとのスキルファイルへ枝分かれしてまとまっているので、誰が、あるいはどの AI が作業しても、同じ基準に立ち戻れます。
たとえば日本語の文字組みは japanese-typography-qa というスキルにまとめています。これを当てる前のトップ見出しは、3 行に割れて最後の行に文字が 1〜2 字だけ残り、フォントも大きすぎて、下のセクション見出しのほうが大きく見える、という崩れ方をしていました。スキルにある規則、つまり意味の切れ目で改行することと、ページ全体の文字サイズを一つの比率でそろえることを当てて、いまの収まりに直しました。
見た目全体は design-taste-frontend や minimalist-ui といったスキルで判断します。たとえばこのコラムも、最初は 3 つの話題を一つずつ枠で囲んでいましたが、枠が増えるほど画面がうるさくなり、どこを読めばよいか目が迷います。そこでスキルにある「むやみに枠で囲まない」「本文の幅は目が一行を追える範囲に抑える」という指針に従い、枠をやめて上の細い線だけで区切りました。いま読んでいるこの文章も、視線が素直に流れる幅に収めています。
文章とアプリのズレは /audit-consistency という監査で見つけます。これはアプリの画面と、ドキュメントやこの LP の記述を、両方向から突き合わせる仕組みです。たとえば以前、LP には「複数の環境を同時に使える」と書いてあったのに、アプリは設定の衝突を防ぐため、複数の Claude を同時には開けない作りになっていました。説明と実際の動きが食い違っていたので、いったんどちらも「一度に1つずつ」にそろえました。その後、何も共有しない「すべて分ける」環境なら安全に並べられると整理でき、完全分離の環境に限って同時に開けるようにして、説明も実装に合わせています。
こうしたスキルは、なぜそう作るのかを文章で書き留めておくための仕組みです。別の人や別の AI が後から手を入れても、同じやり方に立ち戻れます。ただし、品質をひとりでに上げてくれる魔法ではありません。基準を決めて、そこに沿い続けるための土台です。
免責・利用について
オープンソースのコミュニティプロジェクトとしての前提です。
無保証
本ソフトウェアは MIT ライセンスのもとで、そのままの状態で提供されます。動作や品質について、いかなる保証もありません。
自己責任でのご利用
ご利用は自己責任でお願いします。データの損失や不具合などについて、作者は責任を負いません。大切なデータは、お試しになる前にバックアップしておくことをおすすめします。
プライバシー
CSW はインターネット通信も、利用状況の送信も行いません。パスワードを保管する macOS のキーチェーンにも触れず、すべて手元のフォルダと設定の操作だけで動きます。
非公式プロジェクト
本プロジェクトは非公式のコミュニティ製で、Anthropic 社とは関係ありません。「Claude」は Anthropic の商標です。
責任あるご利用
このアプリは、あなた自身がもつ複数の Claude アカウントや用途を、あなたの Mac の中で分けて使うための道具です。アカウントへのサインインは公式アプリが行い、このアプリはあなたのパスワードやサインインの情報を読み取らず、インターネットにも接続しません。仕事と個人を分ける、研究用と開発用で支払いを分ける、といった使い方を想定しています。一方で、アカウントを他の人と共有する、停止されたアカウントの代わりに別のアカウントを使う、利用制限を超えて使うために複数のアカウントをまとめて使う、といった使い方は、Anthropic の利用規約で禁止されています。どう使うかの責任は、お使いになるご本人にあります。ご利用の前に、Anthropic の最新の利用規約をご確認ください。